2016年10月27日木曜日

エンパワメントってなに?

今回は、なかなか定義を理解するのが難しい、

「エンパワメント」

について述べさせていただきます。


実はこのエンパワメント(エンパワーメント)は福祉用語だけではなく、

市民運動なんかでも使われるそうです。でもそれにつきましては、

ここでは割愛させていただきます。

ここは、医療福祉用語として使われる「エンパワメント」に的を絞ります。


「保健医療福祉、教育、企業活動などにおけるエンパワメントには、人は誰もがすばらしい力を持って生まれ、生涯にわたりそのすばらしい力を発揮し続けることができるという前提がある。」
Wikipediaより

なので、我々医療・介護従事者がケアプランや個別支援計画書を立案する際には、

必ずこの理念を導入しなければならないという近年の流れがあります。

「本来その人がもっているであろう能力を生かす、表出させ顕在化させる」

それがエンパワメントです。「残存機能を活かす」と同列に扱われそうですが、

そこは違うと考えます。

エンパワメントには、そこに社会性が含まれます。残存機能を活かすことは、

自分でできることはできる範囲自分で行い、機能を維持するというということです。

社会性が含まれるということは、その力を利用して第三者にも影響をもたらすと

いった感じでしょうか。


寝たきりで、体が全く動かない方でも何か表現や表出する能力はあると

私は考えています。そこを引き出し、スタッフが介入することでコミュニケーションへと

発展します。そこに豊かな人間関係が築かれれば、それはもう立派な

「エンパワメント」であると思います。


2016年10月20日木曜日

アドボガシーってなに?

最近は、医療福祉の現場でもカタカナがふえてきましたね。

おじさん、追いつくのが…というか、追いかけるのが

大変です。しばらくは、このカタカナ用語を続けようかと思います。


今日はまず、

「アドボガシー」

からいきましょう。


簡単に答えを言いますと、権利擁護です。

特に医療福祉の現場では、自分で意思表示が困難な方を代弁する

という意味合いで使われることが多いように思います。

認知症の方、寝たきりで意思表示できない高齢者や障がい者の方、

といった方々の思いを読み取ったりくみ取る考え方といっても

よいかもしれません。


ですから我々従事者は、

「この方こういう思いを今ももっているのではないか?」

「こういう体験や経験をしたいのではないか?」

「意思表示ができないからと言って、ケアがおろそかになっていないか?」

といったことを含めて、ケアプランの作成に取り組まなければなりません。

これはとても難しいことではありますが、プロとして避けては通れない

道なのです。

2016年10月19日水曜日

サマリーってなに?

施設で勤務していると、必ず耳にするであろう言葉。

「新しく入所(入院)された○○さんのサマリーは?」

「○○さんのサマリーに必ず目を通してください。」

このように当たり前に使われますよね。

サマリーとは、

「医療介護情報提供書」のことです。

これは、新しい施設や病院に移る際に、以前在籍していた医療福祉機関が

必ず作成して添付しなければならない資料です。

簡単に言ってしまうと、その利用者の状況すべてが記されています。


既往歴、現在内服されている薬、性格、生活歴、注意点などなど、

こと細かに記されています。

しかし、時々実像とかけはなれているときもあります。

これは前担当者が作成するものなので、そのかたのスキルによるものが

大きいですね(;^ω^)

このサマリーの書き方ひとつで、その施設の質がわかるというものです。

みなさんも書く機会が必ずあるともいます。

手を抜くことなく、情報は正確に伝えましょう。

それが、利用者(患者)さんの利益につながりますし、自分の仕事に対する

姿勢として跳ね返ってきますよ。

2016年10月15日土曜日

筋ジスってなに?

前回の「筋萎縮性側索硬化症」につづきまして、

今回は「筋ジス」についてです。

筋ジスとは、「筋ジストロフィー症」という病気です。

症状や進行具合などは、前回簡単に説明させていただいたALSとよく似ていますが、原因が違います。先述のALSは神経細胞の破壊、そして筋ジスは筋肉の細胞組織の破壊です。そして、圧倒的に15歳以下の発症患者がいるということです。

大人が病気を受け入れるのと、子供が自分の病気を受け入れるのとどちらがたいへんなのでしょう?そこに答えなどはありません。

日本筋ジストロフィー協会のサイトも併せてどうぞ。

2016年10月12日水曜日

ALSってなに?

ALS・・・

医療福祉現場で働く方々は必ず耳にする言葉ですね。

ですが、通常生活していて耳にする言葉ではありません。

これは、「筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)」という病気の略称です。

別名「ルーゲーリック病」ともいわれています。

メジャーリーグの名プレイヤーがこの病気にかかったことで

知名度があがった(世に認知された)という経緯もあるそうです。


この病気は、運動神経細胞が侵される病気で、原因はまだ解明されていません。

症状としては、全身の筋力が低下してき、呼吸も自分では困難になってくるという

とても大変な病気です。

日本では特定疾患として指定されています。同じような病状のくくりとして、

「筋ジストロフィー症」というものもありますが、これは次回にしましょう。

私がこの病気を調べて思ったのは、

「精神的苦痛やストレスがとてつもなく伴うだろうな・・・」

というのが正直なところです。どんな病気でも多かれ少なかれ苦痛は伴います。

しかしこの病気は、どんどん体の自由がきかなくなって行くにもかかわらず、

五感や意識は正常で、知能には何の影響もでないというところです。


自分の病気を受け入れるということは、大変なことです。

その受容にいたるまで、どれほどの不条理を感じるのか想像すると、

患者の皆様の苦悩が思われます。

詳しくは LIVE TODAY FOR TOMORROW という、ALS疾患啓発委員会が開設されている

サイトをご覧下さい。

2016年10月7日金曜日

透析ってなに?

最近話題の「透析」についてです。

某アナウンサーが

「透析患者は自業自得なんだから、全部自己負担にしろ!払えないなら死んでしまえ!」

といった過激な発言をしましたね。いまは発言を謝罪していますが。。。


これは「透析」という医療行為の、主な原因(合併症)となる疾患、

「糖尿病」を誤解して発言されたものであると推測されます。

糖尿病は、「自分が不摂生をしたのが原因」という先入観があるのでしょうね。

糖尿病といっても、I型とII型があります。

ざっくりいうと、本人の生活習慣とは関係なく起こる先天的なものがI型。

生活習慣の不具合から起こるものがII型とおもっていてよいかと思います。

きっとこの某アナウンサーは糖尿病=自己管理できない人間といった、

色眼鏡で見ていたのでしょうね。残念なことです。


さて本題。透析というのは腎臓病の発症により、腎機能が低下もしくは停止してしまい、

体内の老廃物が自分の力では排出できなくなったときに行う医療行為です。

本来は、腎臓が血液中の老廃物をろ過して、尿から排出します。

それができなくなってしまったため、行うのが透析です。

医療機器を使い、全身の血液をろ過してまた体内に戻す・・・これが人工透析治療です。

2016年10月2日日曜日

【閑話休題】私の現状

結局、退院後の私の身の振り方は

残念ながら「離婚」という形でした。

買い物依存症で作った借金、現在の生活環境での精神安定を

考慮した結果でした。


いまでも前向きな「円満離婚」と捉えています。

妻が私の体調を考慮し、かつ子供たちを社会人として育て上げる、

そして私の自己負債に関して迷惑をかけない、


これらを総合的に勘案した結果が離婚です。

それゆえ、私も現在の職場を退職。来月より転職先で就業につきます。

病気の症状を理解したうえで採用していただけたので、

とてもありがたいことです。

これでわたしの話は終わりたいと思います。

次回からは、通常のブログに戻りたいと思います。

2016年10月1日土曜日

【閑話休題】病院生活を終えて

入院はしたものの、特に検査があるわけでもなく、

ただ時が過ぎるのを待つばかりでした。

何事もない状態の患者といえるか不明の私が、

病棟にいること自体、異常な状態だったと思います。

本当に、入院していることで違う病気になるんじゃなかろうかと

思ってましたから。

それゆえ2ヶ月の入院が、2週間に短縮したのです。

周囲は、首つりを図ったであろう人(首に大きくテーピング)、

完全に統合失調症でコミュニケーション困難なひと、

認知症の高齢者とごちゃまぜ状態でした。

そんなところに、通常状態の人間が落ち着いていられるわけは

ありませんでした。