2018年1月30日火曜日

肝炎ってなに?(4)

最近は日本全国どこでも冷え込みが厳しいですね。

私の住む福岡も積もりはしませんが、よく雪が舞っています。


さてさて、肝炎です。前回は水平感染と垂直感染について触れましたね。予定通りに垂直感染について書いていきます。
「垂直感染」とは主に「母子感染」のことを指します。つまり母親がすでにキャリアである状態で出産を行った場合にひきおこる感染です。現在は医療が発達し、母子感染防止策がとられていますので、通常の医療機関における出産であれば垂直感染の危険性はありません。

なぜあえてここ強調したかというと、出産にも様々な方法があるからです。昔ながらの産婆さんにるよる自宅分娩をされる方もいらっしゃるからです。しかし、事前にきちんと医療機関の診察を受けて対応していれば(投薬)、最後に自宅出産というのは大丈夫です。

そうでなければ、赤ちゃんは出産という行為時に感染した血液に触れ続けるわけですから、感染はほぼ確実といってよいでしょう。なおかつ乳幼児は免疫機能が未発達ですから、ウイルスを異物として認識できないため排除できません。そのため、ウイルスが肝臓に住み着いてしまうわけですね。そして思春期から20歳ごろになると、免疫機能が発達し、住み着いていたウイルスを異物として判断して排除しようとします。そのためウイルスを攻撃し始めるので、「肝炎」を発症してしまう…という仕組みになっています。

しかしこのうち9割は自然におさまり「無症候性キャリア」となります。B型肝炎には感染しているけど症状がない、という状態です。他の1割が慢性肝炎となり、放っておくと肝硬変からの肝癌へと移行してしまいます。

2018年1月21日日曜日

肝炎ってなに?(3)

先日は職場の新年会でのみすぎました~

肝炎の話をしているときに、

肝臓に悪いことしてました(;^_^A


さて本題。
今回はB型肝炎の感染経路を掘り下げたいと思います。

B型肝炎は国内で110万~140万人いるとされています。その多くは出産時に母親の産道で血液を介して感染する「垂直感染」といわれるものだそうです。(現在は母子感染防止策がとられています)

そのほかは「水平感染」といい、前回のC型肝炎のところでも触れましたように、過去の予防接種での注射器使いまわし、過去の輸血、薬物常用者の注射器、性交渉、ピアスやタトゥーがあります。

次回は、垂直感染のなにが怖いかを述べたいと思います。

2018年1月10日水曜日

肝炎ってなに?(2)

新年あけましておめでとうございます。

本年も当ブログを心の片隅でかまいませんので、

どうぞよろしくお願いいたします。


さて、昨年末取り組み始めました

「肝炎」

の続きを書いていきたいと思います。

前回のブログで、A,B,C型があるとお知らせしました。

A型肝炎…主に東南アジアなど公衆衛生が不十分な場所での生の魚介類などから経口感染します
B型肝炎…人から人へ、血液や体液を介して感染します(肝がんの原因の約15%)※ワクチンあり
C型肝炎…人から人へ、血液や体液を介して感染します(肝がんの原因の約70%)※ワクチンなし、しかし治療根治可能(日本肝癌研究会第18回全国原発性肝癌追跡調査報告2004~2005)

肝がんは、がんによる死因の第3位ですが、原因がはっきりしているので予防できるがんといわれています。

しかし有名なのはB型肝炎なのに、実際にがんの原因として多いのは圧倒的にC型肝炎のほうなのですね。なぜかと思って調べてみれば・・・納得です。あまり公にされないのもなんだか妙に納得してしまいます。なにせ原因がニュースでさんざん取りざたされた「血液製剤」がらみのものがほとんどだからですかね。あとは2000年代に入って改善された「針の使いまわし、消毒不備」が主たる要因のようですね。改善された今後は減少傾向となることを願いましょう。

さて、次回からいよいよ「B型肝炎」についてほりさげていきます。