2013年9月9日月曜日

気切ってなに?

気切(きせつ)と読みます。

医療病棟などにいくと、

この状態の利用者さんや患者さんを

目にすることがあると思います。

医療福祉業界で働く人にとっては当たり前の用語です。

これは、

「気管切開」の略です。

喀痰が自力でできない高齢者や障害児者のかたは、

重度になるほど大変多くおられます。

そういったかたは、呼吸がしづらい為

前回お話したSPO2が低下するので、

吸引チューブを利用して、口や鼻の中に管をいれて

直接痰を除去します。


しかし、重度の方ほどこのチューブを口や鼻のなかを通して

なかなか吸引できない状況にあります。

そこで、手術を行い喉の部分に直径2センチほどの穴を

あけた状態にしておくのです。

そうすることで、へばりついたりとりづらい痰を

直接吸引することができるのです。


もちろん、メリットだけでなく、デメリットもかなりあります。

その気管孔(きかんこう)は常時保護が必要です。

異物が直接入らないよう注意が必要ですし、

術後はこの孔から呼吸をします。

感染症に対するリスクも高まります。

ですのでこの気切を行うというのは、

それだけ酸素を取り込むという呼吸という機能が

低下していまい、命に直結している状況であるということです。

ケアには細心の注意をしましょう。