2019年5月31日金曜日

老人ホームで孤独死?についての考察・推察


まずは、わたくし個人の推察、思いで書いていることを前提に読んでいただきたいと思います。

今回、兵庫県明石市の「介護付き有料老人ホーム」で、死後10日以上経過した遺体が発見されました。医療福祉従事者として、大変なショックを受けました。同じ思いを抱いている人も多いかと思います。

一つ気になるのはメディアの報道の仕方です。
「老人ホームで孤独死」
世間が飛びつきそうな話題です。「老人ホーム」とひとくくりに簡単にまとめてしまっていることが、マスコミの印象操作を多少感じます。老人ホームといっても様々な形態があります。ここでは割愛しますが、今回の事件は「介護付き有料」に尽きると思います。これは運営している企業にもよりますが、介護認定を受けていない人でも入れる施設です。簡単にいってしまえば、「ナースコールがついている賃貸マンション」のようなものです。利用している当人がナースコールを頼りにしない限り、スタッフ側から積極的に関りを持たない状態だったと考えられます。

今回の被害者は、90歳と高齢ながら認知症もなく、自分で掃除や洗濯、食事の調理までされていて、もちろん介護認定も受けていませんから訪問看護などない状況で生活されています。なので、「老人ホーム」という施設に住んではいながらも「独居老人」でもあったわけです。ここまで書くと、施設を擁護しているように読めるかもしれませんが、そんな気は全くありません。この施設運営に関わるスタッフ全員が加害者と考えます。

ニュースでの報道からの推測になってしまいますが、「そういえば最近○○さん見かけないね」からの事件発覚ですから、そこのスタッフ全員がどのような意識をもって「介護施設」で働いていたのか、はなはだ疑問です。今回の事件を教訓に、自立している方でも最低一日一回は安否確認や所在確認を徹底すべきでしょう。むしろそんな最低限度の事をしていなかったのかと残念でなりません。24時間体制なのですから、当たり前すぎることだと思うのですが…。しかも、亡くなる前に家族が面会に来ていて「最近具合がよくないといっているので、お願いします」とまで言っているのに、です。その言葉を聞いた時点で何かしらの対応をしなかったのか?疑問しか湧いてきません。

残念です。

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